マイナス金利の影響で生命保険の販売停止が増えています

生命保険各社に保険料の引き上げや一部商品の販売停止の動きが広がっています。
これは、日銀のマイナス金利政策の導入により市場金利が大幅に下がったため、保険会社が契約者に約束した利回りを確保することが困難になったことが原因です。
この7月には、明治安田生命保険が一時払い介護終身保険を、富国生命保険が一時払い終身保険の販売を停止することになりました。
同時に明治安田生命は、一時払い終身保険の予定利率を引き下げ、実質保険料の値上げをします。

一時払い商品は、保険加入時に保険料を一括で支払い、一定期間が過ぎた後には元本よりも高い返戻金を受け取ることができるため、人気のある商品です。
保障として備えるだけではなく、貯蓄性を重視して加入する人も多くいます。
銀行に預けるよりも有利と考える人が少なくなかったのです。
銀行の窓販などでも多く提案されてきました。

また、一時払い終身保険は相続対策としての加入も効果的です。
確実に残したい遺族に渡せるということに加え、現金としてスピーディーに受け取ることができるというメリットがあります。これは納税資金準備に適しています。

その上、生命保険の死亡保険金は非課税枠があるため、節税にもなります。生命保険の死亡保険金は、「500万円×法定相続人の数」が非課税となるからです。
但し、他にも生命保険に加入している場合には保険金の総額に対しての非課税枠ですので、生命保険を多数契約すればいいというわけではありませんので注意が必要です。

また、生前贈与として一時払い終身保険を活用することもあります。贈与は年間110万円まで非課税ですので、この110万円を贈与して、これを一時払い終身保険の保険料に充てるのです。

昨年平成27年に、相続税の基礎控除額が大幅に減りました。
「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」だったものが、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」に改正されたため、相続税の申告が必要な人が増加しています。また、相続税率も引き上げられています。
相続対策を必要とする人が確実に増えている中での、一時払い終身保険などの販売停止は、消費者にとっては頭を悩ませることにもなるのではないでしょうか。

貯蓄性商品で販売停止=マイナス金利影響―明治安田・富国生命

 生命保険各社の間で保険料の引き上げや一部商品の販売を停止する動きが広がっている。日銀によるマイナス金利政策の導入で市場金利が大幅に下がり、契約者に約束した利回り(予定利率)を資産運用で確保するのが難しくなったためだ。明治安田生命保険と富国生命保険は、貯蓄性の高い一部商品の販売を7月から停止する。また、第一生命保険は一時払い終身保険の保険料を5月に引き上げたことを明らかにした。

 明治安田は予定利率0.75%の一時払い介護終身保険、富国は0.6%の一時払い終身保険の販売を停止する。両社とも、運用益を十分確保できないまま販売を続ければ、収益を圧迫しかねないと判断した。明治安田は一時払い終身保険の予定利率(現行0.5%)も7月から0.3%程度に引き下げる値上げ措置を実施する。

 一方、第一は営業職員が販売する一時払い終身保険の予定利率を0.35%から0.25%に引き下げた。また、ソニー生命保険は予定利率が0.75%だった一時払い終身保険の販売を5月に停止した。

 販売停止や値上げが相次ぐ一時払いの貯蓄性商品は、契約者が保険料を一括して払い込み、一定期間後に元本より多い金額を受け取れるタイプの保険。税制優遇を受けられるため、相続対策としても人気が高い。

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