デイサービス中の事故、自動車保険の適用を認めず

デイサービス業者による送迎中に高齢者が車両から降りる際にケガを負ったことが自動車保険の適用になるかが争点の訴訟が結審しました。
今回は保険の適用とはならないとの判決でした。

普通に考えれば、自動車事故とは考えにくいので当然保険金の支払い対象外になるだろうと思っていました。
今回の事故は、車両本来の使用法や機能が抱えた危険性が引き起こした事故ではないことから保険の適用にはならなかったものの、判決には、「業者側の注意義務違反が介在した事故だからとして、保険の適用が直ちに否定されるわけではない。」との判断があり、この点に関しては、今後自動車保険の適用範囲が幅広く認められる可能性を含んでいると思います。
業者側の注意義務違反があっても、車両本来の使用法や機能が抱えた危険性が認められれば自動車保険の適用となると解釈できるのではないでしょうか。

消費者にとっては、自動車保険の適用範囲が拡大されることは喜ばしいことだとは思います。
しかし、自動車保険の適用範囲が拡大されれば、自動車保険を扱う損害保険業界へ大きく影響してくることが考えられます。
もし自動車保険の適用範囲が拡大されれば、保険金の支払いが多くなります。
保険金の支払いが多くなれば、その分だけ自動車保険の保険料が上乗せされることが予想されます。
自動車保険の保険料の値上げとなりますと、消費者にとっては任意の自動車保険の加入のハードルが高くなるかもしれません。
自動車保険への加入を検討しやすいような、保険の補償と保険料のバランスが求められると思います。

デイサービス送迎事故、自動車保険の適用認めず 最高裁

 デイサービス業者による送迎中に車両から降りる際、業者側のミスでけがを負った高齢者に対し、自動車保険が適用されるかが争われた訴訟の上告審で最高裁第2小法廷(山本庸幸=つねゆき=裁判長)は4日、「業者側の注意義務違反が介在した事故だからとして、保険の適用が直ちに否定されるわけではない」と判断。その上で「今回の事故は対象となった車両の本来の使用法や機能が抱えた危険性が引き起こした事故ではない」として、今回は保険が適用されないとした。
保険会社側勝訴とした2審判決が確定した。

 判決は、保険適用対象となる自動車事故が、従来に比べて幅広く認められる可能性を示しており、自動車保険業界に影響を与えるとみられる。

 事故は平成22年11月に発生。当時83歳の女性を業者が自宅に送った際、業者側が踏み台などを用意していなかったため、降車した女性が着地の衝撃で右足を骨折した。女性の家族が業者が加入していた自動車保険の適用を求めて、三井住友海上火災保険を提訴。1、2審はいずれも請求を棄却した。

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